46610から

こわくない朝と夜を迎えにいく。

4.寝待月

 

 

月の出がおそいから、

寝ながら月の出を待つ月。

 

今日の月をみて、

すぐにそれが寝待月だとわかった。

 

 

 

たしか古典の授業で

その存在を知ったのだと思うけど、

なんて焦れったい月なんだろうと思ったよ。

 

でも、だからこそ

その月が空にのぼったのを見れた時、

嬉しい。

 

 

 

まるでバスタブに

ごろんと転がってるみたいな形。

まん丸じゃないし、

細くもないけど、

なんか愛おしく思える形。

 

 

やっぱり、わたしは完璧じゃないものが

特別に感じるよ。

 

そういうもののために

心のスペースを空けておきたい。

大事にしたい。

 

 

 

気づけば

今日は、3月最後の夜だ。

春がくるんだな。

 

少しこわいけど、あったかい気持ちがする。

明日もきっと春だよ。

だから、おやすみなさい。